台風19号乗り越え ビニールハウスを再建

 

 

毎日新聞2020年6月17日より

台風19号で被災の玉川の農家、知事に収穫トマト 支援事業受け、3月ハウス再建 /福島

台風19号で被災後、営農再開して初めて収穫したトマトを内堀雅雄知事(右)に贈呈する農家の小針満喜子さん=福島県庁で
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昨年10月の台風19号で被災し、今年3月にビニールハウスなどを復旧させて営農再開した玉川村のトマト農家、小針満喜子さん(76)が、県庁を訪れ、内堀雅雄知事に収穫したトマトを贈呈した。

小針さんは40年前からトマトを栽培。使用する水の量を極力控えて作る、甘みと酸味のあるトマトは、県内外から人気を集めた。だが台風19号により、玉川村のトマト農家12戸のうち5戸が被災。小針さんのビニールハウス(1635平方メートル)も浸水で倒壊し、農機具も使えなくなった。

一時は農業を諦めかけたが、視察で訪れた知事に励ましの言葉をかけられ、再開を決意。県などの支援事業を受け870平方メートルのハウスを再建し、今年4月中旬に作付けを再開した。

トマトを試食した内堀知事は「甘くてみずみずしく、バランスが良い。立派に再建して、おいしいトマトを作っていただいた」と喜んだ。小針さんは「自分一人の力でハウスはできなかった。今まで通りトマト作りをしていきたい」と笑顔を見せた。【寺町六花】