豪雨を耐えたビニールハウスをイチゴ栽培に活用

山陽新聞さんの記事

 

豪雨を耐えたビニールハウスをイチゴ栽培に活用した事例。

災害に強いハウスが必要とされている。

弊社のパイプハウスがもっと補助の対象になり、栽培ハウスにドンドン採用されてほしい。

 

 

豪雨耐えたハウス、交流の場に 真備から総社へ イチゴ栽培に活用

西日本豪雨の浸水被害に耐えた1棟のビニールハウスが倉敷市真備町川辺の小田川沿いにある。被災時には屋根まで水に漬かり、材木や大型ごみが流れてきたものの“奇跡的”に大きな損傷を免れた。堤防拡張工事で撤去が決まったが、話を聞いた市民団体が譲り受け、総社市へ移設することになった。子どもやお年寄りが集い、イチゴ狩りができるハウスとして活用される予定だ。

ビニールハウスは、倉敷市真備健康福祉館(まびいきいきプラザ)のすぐ南にある。市真備町緑化協会が建て、幅5・4メートル、奥行き9メートル、高さ2・5メートル。葉ボタンや花の苗などを栽培してきた。

2年前の災害時には周辺の施設や家屋が甚大な被害に遭う一方、ビニールハウスは流されず、ほぼ無傷だった。「少しずつ水かさが増したために被害がなかったのでは。周囲の被害から考えると信じられない」と関係者は語る。水が引くと屋根には木材や家屋の壁などが載っていたほか、アイスクリームを入れる冷蔵ケースや廃材、寝具といった大型ごみが流れ着き、周囲を埋めていた。

9月下旬までに小田川の堤防拡張工事に伴い撤去が決まった。支援活動に入った団体は周辺の清掃に携わったほか、会議室代わりにも使用し、その一つ、いのりんジャパンの石原靖大代表(46)は「私たちにとっては思い出深いハウス」と話す。

石原さんや、かつて同協会に勤めていた人が理事を務めるNPO法人・こもれびの里(総社市刑部)が「被災をくぐり抜けた物だけに、ぜひ残したい」と譲り受けて移設することにした。

3日に関係者15人がビニールを外して水洗いしたり、骨組みのパイプを工具で分解したりと、約4時間かけて撤去作業を行った。

こもれびの里では就農支援に取り組んでおり、ハウスをイチゴの水耕栽培に活用する予定。薬師寺正志理事長(67)は「近くの子どもやお年寄りがイチゴ狩りを楽しめる交流の場にしたい」と話している。
(2020年10月09日 20時39分 更新)