農業に関わる仕事12選 わかりやすい

農業に関わる仕事について、わかりやすい記事を発見。

パイプハウスだけでなく、なにか農業に関わりながら社会貢献につながるビジネスを立ち上げたい。

 

農業に関わる仕事とは?食を支える職業12選
ジョイキャリアより

「農業」と聞いて、あなたはどのような仕事を思い浮かべますか? 田畑を耕し、種や苗を植え、育てて収穫する。このような従来のイメージにある仕事はもちろんですが、いまの「農業」はそれだけではありません。

今回は「農業」という大きなくくりの中から、新たに生まれた職業も合わせて、12種類の魅力的な職業を紹介します。

この記事のポイント
①人類が古くから、食べ物を作るために行ってきた農業。米農家、養蜂家、花き栽培農家など、時代の変化とともに扱う種類も多様に
②農業研究家、ドローンパイロット、農産物品質管理など、バイオテクノロジーやIoTの進歩により、新たに生まれた農業に関わる仕事
③新しい技術を取り入れながら、日々進化を続ける農業に関わる仕事。人が生きていくために必要な仕事とは

農業は「食べ物を作る」伝統的で必要不可欠な仕事
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農業は、古くから私たちと共にありました。

農業の起源は古く、現在発見されている最古の農業の痕跡は2万3千年ほど前のもの。現在の中東付近にてムギなどが栽培されていたと考えられています。

農業は、人類が古くから自分たちの食べ物を作るために行ってきた仕事です。人類の発展と時代の変化に伴い、食べ物の種類も多様化し、花など食用でないものを育てる農家も現出していきました。

あらゆる作物をつくる農業の仕事
ここからは私たちが日頃食べているお米や野菜、果物、食肉、生活を彩る花などの、自然のものを育てて出荷する、農業にかかわる職業をいくつか紹介していきます。

日本の主食である米をつくる『米農家』の仕事
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収穫時期の良く実った稲

米を作るために稲を栽培し、出荷する仕事です。稲作農家とも呼ばれます。

4月、タネもみと呼ばれる稲の種を苗床に植え、5月頃、育った苗を田んぼに植えます。「無農薬栽培」「減農薬栽培」など、いくつかある栽培方法の中から適切なものを選んで稲を育て、9月頃収穫します。

代々家業として引き継がれてきた米農家ですが、少子高齢化や農村部の過疎化などもあり、米が作られなくなった田んぼも多くあります。そのような田んぼと家を「農地付き空き家」とし、低価格で貸し出す手引き書を国土交通省が発表しており、田舎暮らしに興味のある若者を中心に人気が高まっています。

さまざまな野菜をつくる『野菜農家』の仕事
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たくさんの種類がある野菜

野菜を栽培し、出荷する仕事です。野外の畑で栽培する方法を「露地栽培」、ビニールハウスなどの施設の中で栽培する方法を「ハウス栽培」といいます。露地栽培は鳥・獣害、自然災害などから被害を受けやすい一方、ハウス栽培より施設コストがかからないという特徴があります。ハウス栽培は施設コストがかかる分、高い水準の野菜を栽培できます。

土地特有の野菜や、利益率の高い野菜、育てたい野菜、農地にあった野菜などを栽培し、販売する野菜農家。稲作や畜産に比べて事業を始めるまでの初期投資が安いことなどから、農業の中では新規事業を始めやすいといえるでしょう。

美しい観賞用花を育てる『花き栽培農家』
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色とりどりの花々を育てる花き栽培農家

観賞用の花きを育て、出荷する仕事です。切り花、鉢物、球根、花壇用苗を主に育成し、季節にそった花きを消費者の求める時期にタイミング良く咲かせる技術が求められます。新しい品種の開発も仕事のひとつです。

花きは主にビニールハウス内で栽培し、土で育てる「土耕栽培」と、培養液で育てる「水耕栽培」の2つの方法があります。土耕は初期設備が比較的安く、害虫などの被害を受けやすいという特徴が、水耕は電気代などの維持費が比較的高額で、管理がしやすいという特徴があります。

牛のプロフェッショナル『酪農家』
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牛との信頼関係も大切

酪農家は、主に乳牛を飼養し生乳を生産する仕事です。搾乳した生乳を殺菌したり、チーズやヨーグルトなどの乳製品に加工したりなど、生乳加工の技術も求められます。

必ず必要な学歴や資格はありませんが、生き物を取り扱うことから、専門的な知識や技術が必要です。農業系の学校に進学したり、牧場に就職したりなどして、知識を蓄えます。

繊細で神経質な牛を扱う仕事ですので、動物が好きで信頼関係を作れる人が向いているでしょう。

一日の仕事や必要なスキル、年収を知るには職業ナビ!
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ミツバチの力を借りて仕事をする『養蜂家』
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花粉を集めるミツバチ

養蜂家は、ミツバチを飼養しハチミツ、蜜蝋、花粉などを生産する仕事です。世界的に減少傾向にあるミツバチを繁殖させ販売したり、ミツバチを受粉のために必要としている野菜農家などへ貸し出す場合もあります。

巣箱を置き、ミツバチが定着すれば養蜂はできます。初期費用が安いことから、副業としての養蜂は比較的簡単に始めることができます。

ミツバチが定着した巣箱が増えるごとに、敷地が必要となるため、養蜂を専業とする場合はある程度大きな土地を確保する必要があるでしょう。

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食用豚をつくる仕事『養豚家』
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食肉としての豚と、真摯に向き合う必要があります。

養豚家は、食用の豚を飼養し、出荷する職業です。母豚に子豚を産ませ、子豚を出荷基準値まで育て、出荷することが主な仕事となります。

母豚を置く主豚舎、分娩用施設、子豚の離乳施設など、複数の施設が必要です。初期費用が高額になりますが、私たちが毎日食べている「食肉」を作る養豚家。これまでもこれからも、必要不可欠な仕事といえるでしょう。

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バイオテクノロジーやIoTを活用! 新しい農業関連の仕事
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最新技術によって変わる農業

バイオテクノロジーやIoTの進歩により、農業の形態も変わってきています。私たちが従来イメージしてきた農業従事者だけではなく、新たに生まれた職業もあるのです。

ここでは農業に関わる新しい仕事を、いくつか紹介していきます。

未来の農業をつくる『農業研究家』
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研究が、世界の食を変えるかもしれません

農業研究家は、農業に関わる研究を行う職業です。バイオテクノロジーと農業の研究を公的機関などで行ったり、作物の新しい品種を開発したりします。

病気に強く効率的な栽培が可能な食物や、より栄養価が高く安全な食物が、農業研究によって作られています。世界規模の食糧問題、環境問題などを解決する技術の開発も期待されている、重要な仕事といえるでしょう。

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農家と消費者をつなぐ『ECサイト運営者(農産物オンラインショップ)』
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人と人との繋がりを作る、ECサイト

ECサイト運営者は、インターネットショップを運営する仕事です。農家で作った作物をインターネットショップで販売することによって、仲介業者を通さずに、農家と消費者をダイレクトでつなぐことができます。

消費者にとっては、どのような人が作った野菜か分かり安心感を得られるというメリットが、農家にとっては固定客を得やすく安定した収入に繋がるメリットがあります。

良い作物を作っているにも関わらず、マーケティングが上手くいかずに商品が売れない農家は日本に多くあります。そのような農家の商品を世に出し、多くの顧客に届けることができるECサイト運営者は、これからの農家の仕事にとって不可欠といえるでしょう。

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重労働をドローンで『ドローンパイロット(農薬散布用)』
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効率的な農業が実現します。

ドローンに農薬を搭載し、作物に農薬散布を行う仕事です。手間のかかる農薬散布をドローンパイロットに委託する事で作業を効率化し、重労働を免れることができるため、農家にとっては画期的な農薬散布方法です。

まだまだ事業従事者の少ないドローンパイロット。これから需要の高まる仕事だと言えるのではないでしょうか。

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スマート農業を開発する『IoTエンジニア(農業用機械)』
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最新技術を用いた農業には欠かせない仕事です

「Internet of Things(モノのインターネット)」の略称であるIoT。農業で使う道具をインターネットにつなぎ、スマート農業を実現させるためのシステムを開発することは、さまざまあるIoTエンジニアの仕事のひとつです。

温度や成長過程の分析、作物の自動収穫、収穫物の選定や箱詰めなど、AIやロボットを使った農業は今後発展の一途を辿るでしょう。農業IoTエンジニアは、農業の発展に欠かせない職業だといえます。

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最新技術を農家に伝える『営業職(農業用IoT機器)』
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営業がいなければ、農家は良いシステムを導入することができません

いくら良いシステムがあっても、実際に農家がそれを購入し、農業に取り入れなければ意味がありません。開発したIoTシステム技術を農家に紹介し導入を勧める営業職は、農家とIoTをつなげるための重要な職業です。

自分の販売した商品が実際に農家で活用され、農業の効率化、ひいては農家の収益増加に繋がるので、やりがいのある職業だといえます。

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よりよい野菜を効率的に『農産物品質管理者』
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農産物の品質向上を目標にあらゆる精査を行います。

農産物品質管理者は、植物工場などで製品の品質を管理する仕事です。工場内で温度や湿度、栽培方法を完全管理し、効率的に安全で美味しい野菜をつくる植物工場。そこであらゆる状況を把握し、生産物の品質を管理し向上させるために尽力することが業務となります。

農産物の品質に関わるあらゆる状況を精査し品質の向上に繋げる、責任ある職業です。

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【まとめ】発展を続ける農業。私たちにとって欠かせない仕事
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時代の変化と共に、変わっていくものと、変わらないものがあります。

遙か昔、畑は石器によって耕されていました。時代が進むごとに、鉄のくわ、耕うん機などが開発され、人類はその進歩と共に新しい技術を生みだし、農業に取り入れていったのです。

バイオテクノロジーやIoTは、時代の変化と共に人類が生み出した新しい技術です。それを農業に取り入れることは、決して農業の伝統的な形を壊すことではなく、人類が歩んできた道のりを辿る、正統な変化なのではないでしょうか。

人が生きていくのに欠かせない食料。それを作る農業は、新しい技術を取り入れながら、この先も発展し続けていくでしょう。