北海道がコロナ対策 農家に働き手仲介 サイトで休業者に

北海道は23日、農家に働き手を仲介するインターネットサイトを立ち上げた。農業など人手確保に悩む職種が求人情報を掲示し、ホテルや飲食店の休業などで短期的な仕事を求める人を結び付ける仕組み。新型コロナウイルス感染拡大の影響で深刻化している農家の人手不足解消を支援する。

SNSで需要喚起
立ち上げたのは「北海道短期おしごと情報サイト」。道が同日発表した新型コロナの感染拡大に伴う新たな経済対策の柱の一つとなる。

道内では、観光客の激減で多くのホテルや飲食店などが従業員の雇用を続けるのが厳しい状況にある。一方、農業は定植などの繁忙期にもかかわらず、外国人技能実習生が入国できない産地があるなど、運送業や小売業などとともに人手不足に拍車が掛かっている。

サイトでは人手不足に悩む道内の農家や企業などが、募集する仕事の場所や内容、時給、連絡先といった情報を登録する。登録するのは農業や運送業、小売業などを想定している。募集対象は6カ月以内の短期のアルバイト。情報は誰でも確認ができ、求人者に連絡を取り調整する。

道が同日発表した新たな経済対策には、道産食品の消費拡大策も盛り込まれた。牛乳・乳製品については、小・中学校の臨時休校などで生乳需給が緩和し、乳製品の保管が限界に達してきている状況だ。そこで「SОS! 牛乳チャレンジ」と題した需要の喚起策に取り組む。

牛乳を飲んでいる姿をインターネット交流サイト(SNS)に投稿し、フォロワーに牛乳の消費を呼び掛けてもらうという試み。牛乳が苦手な場合は、飲むヨーグルトやチーズでもよいという。同日開いた臨時の記者会見で鈴木直道知事は「私も近いうちに牛乳をがぶがぶ飲んで投稿したい」と話し、積極的な投稿を呼び掛けた。

日本農業新聞より 2020/4/24

欧州などでも同様の動きがみられている。

移動制限を実施しているヨーロッパは、失業者増加と農業の人手不足が深刻のようだ。

北海道や欧州のような取り組みを機会に、農業で働く人が増えてほしい。

スーパーで安売りされている食品に違和感を感じ、農業で働く人たちの生計が安定するような、食の適正価格を私たち消費者も考えていく必要があると思う。