ふるさと納税を活用した生産者応援企画

ふるさと納税 返礼品を増量 生産者応援へ新企画 ふるさとチョイス
日本農業新聞 2020年07月26日

 

新型コロナ禍で影響を受ける生産者を応援する「ニコニコエール品」の特設サイト
新型コロナウイルス禍で需要が落ち込む各地の特産品の生産者支援に向け、ふるさと納税を活用した新たな応援企画が動き出した。「ニコニコエール品」プロジェクトと銘打ち、ふるさと納税総合サイトの「ふるさとチョイス」が自治体、JAグループなどと連携し、和牛や高級果実などの返礼品を増量して寄付者に届ける。期間は2021年1月末まで。

同プロジェクトでは、新型コロナ禍で影響を受ける品目の販促を支援する農水省の「地域の創意による販売促進事業」を活用し、調達費を抑えることで、返礼品を増量。飲食店やホテルなど向けの販売が鈍り、在庫を抱える産地の販売支援につなげる。

22日にスタートした第1弾には、山形県のJAてんどうの関連会社・ジェイエイてんどうフーズやJA鹿児島県経済連などが参加する。山形県天童市の「天童牛」のしゃぶしゃぶ用モモ肉は、通常1万5000円の寄付に対する返礼品の容量が550グラムのところ、1万円で700グラムとなり、容量が実質1・9倍になる。

サイトの特設ページでは、各産地の現状や産地関係者のコメントなどを紹介し、寄付を呼び掛ける。JA鹿児島県経済連は、「鹿児島が誇るブランド和牛『鹿児島黒牛』のおいしさを家でも楽しんでほしい」とアピールする。

第1弾は8月21日まで。ふるさとチョイスを運営するトラストバンクは「なかなか旅行にも行けない状況が続いているが、ニコニコエール品で各地のおいしいものを食べて、新型コロナが落ち着いたら足を向けるきっかけになればうれしい」と話す。