新型コロナウイルス感染拡大 客足遠のく観光イチゴ農園がとった対策とは
千葉のイチゴ観光農園の記事に目が留まった。
弊社でも、イチゴの観光農園の営むお客様に、高設栽培用大型ビニールハウスを数棟納品している。
そのお客様もコロナウィルスの影響を受ける中でさまざまな対策をとっているが、この記事の情報もすぐに伝えてみたいと思った。
●台風で生育が遅れていたイチゴがとれ始めた矢先に……
房総半島のほぼ中央に位置する観光農園「ママズ・ベリー」。高速道路の整備が進んだことで、千葉県の都市部だけでなく東京や神奈川からもアクセスが良く、春の観光シーズンともなれば、午前中にイチゴがなくなって早じまいすることも珍しくありませんでした。ただし、今シーズンに関しては、2019年に関東地方を直撃した台風15号により、4棟あるハウスのうち1棟が倒壊。建て替えることになったハウスでは定植が遅れただけでなく、本来なら暖房で加温しながら栽培するところが野ざらしになったため、イチゴの生育が遅れてしまいました。シーズン前半の12~2月までは例年の7割程度の生産規模で営業しなければならず、農園を営む斉藤さんは「お客様から問い合わせがあっても断らなければならないことがありました」と振り返ります。・・・
●イチゴ狩りだけでは売れ残る 販売を強化
それでも足を運んでくれた来園客には安心してイチゴ狩りを楽しんでもらおうと、ハウス内では常にマスクを装着してもらい、手を消毒するアルコールを置くようにしました。「他の人が触ったイチゴを食べるのは嫌がる人もいるのではないか」という常連客からのアドバイスを参考に、ビニール手袋を配布して、イチゴを摘み取る利き手に着けてもらうようにしました。安心して楽しんでもらえるようにしているとはいえ、客足が遠のいたイチゴ狩りだけでは、実ったイチゴのすべてを販売することは難しく、斉藤さんは販路を増やすことにしました。ここ数年、イチゴ狩り以外では、自分のハウスで直販していただけでしたが、新規就農時に出荷していた近隣の「道の駅ながら」にも再びイチゴを出荷するようにしました。・・・
●消毒用アルコールやビニール手袋の確保が心配
こうした販売を強化しても、ここ数年、イチゴ狩りを中心にしてきたこともあり、すべてのイチゴを売り切ることは簡単なことではありません。しかしママズ・ベリーでは以前から、生鮮としては売れない小さな実を冷凍してジャム用イチゴとして販売したり、アイスクリームとして加工したりしていたこともあり、加工用に回すイチゴの量を増やすことで、実ったイチゴを無駄にしないで済んでいます。・・・